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お知らせ・ニュース

除脂肪量の低下は生存期間短縮リスクになる(米国腫瘍学会から)

これまでも、加齢に伴い筋肉量低下(サルコペニア)やがんによる悪液質、がんに伴う体重減少や治療関連の体重減少について多くの研究があり、どれも生存やQOLに不利になることが示唆されています。
今回発表のあった研究はCTにて筋肉量と筋肉密度を直接測定し、臨床的な指標との関連をみたもので677人の進行がん患者さんについて検討されています。
BMIの低い高齢女性の「筋肉量の低下」は生存期間短縮と相関があり、BMIの高い高齢女性では「筋肉密度の低下」が生存期間短縮だけでなく、入院期間の長期化、より重い症状発現と関連していることが示されました。
これまで理想体重の維持について重要とされ、一定の体重減少(10%)などがあるときには介入が必要とされてきましたが、より早期からの栄養、運動管理が必要と考えられるものでした。別の研究報告でも早期の介入について報告があり、治療を環椎するためにも食事と体重の管理の必要性が指摘されています。
なお、がん患者さんのためのホームエクササイズについては、国立がん研究センターから動画が提供されています(https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/clinic/orthopedic_surgery/040/index.html)。

在宅看護ケア vs. 入院下での看護ケア(米国腫瘍学会から)

367人のがん患者さんを対象に、家庭で入院しているのと同様の看護ケアを定期的にうける場合と病院や施設で看護ケアをうける場合を比較した研究で、入院期間、定期外入院回数を大きく減少させ、定期外の外来受診回数もかなり減らせることが確認されました。
これまでにない試みで、当院が目指す在宅がん治療の有用性を支持するものです。

がん治療中に新型コロナウイルスに感染した場合のリスク

米国、欧州、日本のそれぞれの臨床腫瘍学会からは、医療崩壊が進んだCOVID19のパンデミック宣言ごろにガイドラインを発出し、がん治療は延期できる場合はできるだけ延期することを推奨しています。
最も評価の高い医学雑誌の一つLancetに、イギリスからこれまでで最も大規模な有症状COVID19罹患がん患者コホート(800人)の調査結果が掲載されました。半数が転移を持つ進行がんの患者さんで、がん種は様々なものを含みます。
死亡リスクとなるのは、高齢であること、男性、心血管障害や高血圧の合併症があることであり、抗がん剤治療をしていることはあまり影響しない(オッズ比1.18(p=0.380))であること、免疫療法やホルモン治療、分子標的療法もいずれもリスクにならないことを示していました。
研究者は、コロナウイルス罹患を危惧して、治療を先延ばしにすることはむしろがんによる致死率を増加させることを懸念しています。
肺に対しての放射線治療や肺への転移に対しての免疫治療や化学療法など、明らかにリスクと考えられるものはあるものの、感染対策が長期化している現在、必要な治療は受療することを検討すべきです。

新型コロナウイルスに効果があると高く期待される抗ウイルス薬(レムデシベル)

4/11にレムデシベル(Remdesivir)が、欧米でコンパッショネートユース(治験外の緊急使用)で投与された呼吸器管理が必要な重症肺炎の2/3の人に効果があったことが報じられ、4/13にはMERSウイルスで確認されているように、コロナウイルスについてもウイルス増殖にかかわる酵素を非常に効果的に阻害することを確認との報告も見られました。
4/13には中国では患者数が減ったため、患者リクルートが進まず臨床試験が中止となるという報道があったものの、4/14には、製造販売元のギリアド社から、国際共同台III相試験(SIMPLE試験)で日本でも投与が開始されたことが発表されました
4/17に、治験中ではあるものの、投与例では発熱も呼吸器症状も急速に回復している、という報告が報じられました。
現時点で、世界中の治療候補薬の中では、薬剤の効果として高い期待がもてるものとおもわれます。

コロナ流行下のがん治療についてのガイドライン(フランス公衆衛生高等評議会)

がん患者を新型コロナウイルス感染から守るためのガイドラインが発出しました( 4/1、Lancet oncology(論文) Lancet oncology(コメント) )。
”治療を休止できる方は休止。COVID-19に感染していないがん患者では、がん治療目的の入院を最小限に抑え、自宅管理を優先すべき”
といった内容です。
コロナウイルスに罹患した場合に重症化、長期化するリスク上昇が中国での患者さんを通じて想定されていることから、免疫抑制を誘導するがん治療を休止することも検討することになりますが、 治療効果を落とさないためにも、がん治療は適切につづけることが必要です。
病院での治療の続きを自宅でとお考えの方など相談ください。

重症新型コロナウイルス肺炎患者に対しての抗炎症薬(トシリツマブ)

リウマチに適応があり、再発急性リンパ性白血病に対しての細胞治療のCART療法の際に生じる重大な副作用であるサイトカインストーム(炎症タンパクが異常に増加して身体中の細胞がダメージを受けていくような状態)を抑制するために使用される薬剤である
tocillizumab(アクテムラ(r))の、新型コロナウイルスによる重症肺炎の方への治験(ランダム化比較試験)が3月終わりから開始されています。

新型コロナウイルスでは一部の人が肺炎が急激に悪くなり、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)が生じるとされています。これを制御できれば死亡に至ることはなくなり、自分の免疫により治癒していく時間を稼ぐことができます。日本では膵炎のときに使用される補助薬のフサンなどがこれと同じように制御薬として検討が始まっていますが、サイトカインストームに実績もあり、重要な炎症サイトカインのIL6を阻害するアクテムラは理論的にもこれまでのCART治療での実績でも安定した効果が期待されます。

フランスのがんセンターであるGustave Roussyから、薬物治療中の腎癌患者で新型コロナウイルスにより肺炎が重症化した状態でアクテムラの投与により、急速にに解熱、回復に向かった 症例報告がなされました。

新型コロナウイルスでは、治療を続けているがん患者さんでは重症化リスクが高いとされていますが、この症例報告では、ハイリスク患者さんでも効果が期待できるとするきっかけになるものです。

治療中のがん患者が治療を安心して続けられるようにより多くのエビデンスが続けばと思うところです。


4月17日:
NHKニュースNHKニュースにて量子科学技術研究開発機構からIL6が炎症の中心でありアクテムラが良い治療薬となる可能性があることが報道されました。

がん患者さんが、ご自宅でも病院と同じがん治療を受けられるよう、お手伝いをさせていただきます

ふじみクリニックは2018年12月に大田区に開業しました。これまでは小児科・アレルギー科の一般診療のみを行ってきましたが、これまで成人・小児のがん治療やがん領域の新規治療開発に長年携わってきた経験を活かし、このたび腫瘍内科の訪問診療を開始することにいたしました。

がん治療環境は、外来通院での治療が主流になり「がん治療=入院治療」から大きな変化がみられます。しかし1-2時間の治療でも外来に終日費やす必要があり、いまでも家庭や仕事などすべてを犠牲にして抗がん治療に専念しなければならない環境には違いがありません。
遺伝子を利用した治療など、昨今のがん治療の進歩に伴い、治療後に回復して社会に復帰できる患者さんも増えてきました。また最近1-2年で、米国から適度なスポーツが早期がんだけでなく、進行がんでもがんの進展を遅らせるとの報告も相次ぎ*、闘病前の生活環境の維持は療養上のkeyと考えられるようになっています。 ふじみクリニックでは、がん治療働く世代のがん患者さんが、なるべく通常の生活を犠牲にすることなく、仕事も続けながら、がん治療を受けることができるようお手伝いしたいと考えています。

*米国の2つの多施設研究グループ(CALGB、SWOG)の共同研究:Associations of Physical Activity With Survival and Progression in Metastatic Colorectal Cancer: Results From Cancer and Leukemia Group B (Alliance)/SWOG 80405
Brendan J. Guercio, Sui Zhang, Fang-Shu Ou, Alan P. Venook, Donna Niedzwiecki, Heinz-Josef Lenz, Federico Innocenti, Bert H. O’Neil, James E. Shaw, Blase N. Polite, Howard S. Hochster, James N. Atkins, Richard M. Goldberg, Kaori Sato, Kimmie Ng, Erin Van Blarigan, Robert J. Mayer, Charles D. Blanke, Eileen M. O’Reilly, Charles S. Fuchs, and Jeffrey A. Meyerhardt
Journal of Clinical Oncology 2019 37:29, 2620-2631

具体的には、現在の主治医の先生と連携しながら、病院の外来でできるような抗がん治療を、
①当クリニック内の治療室(個室)で待ち時間なく実施、もしくは
②患者さんのご自宅で提供します。
また、支持療法としての点滴や皮下注射、採血、輸血などについてもクリニック、ご自宅いずれでも提供させていただきます。

一方で、残念ながら、がんを治すことが難しく、症状を緩和することを第一として治療を続ける患者さんもいらっしゃいます。ふじみクリニックでは、このような患者さんにもご自宅で安心して治療を受けていただけるよう、多職種と連携をはかってまいります。また、がん以外の方で通院がつらい方などもクリニック周辺の地域の方には訪問診療をいたします。
まずは、一度ご相談ください。
なお、当院は症状緩和目的の漢方の処方を除き、樹状細胞治療や民間療法など有効性・安全性が確立していない治療は行いません。また重症度の高い副作用が高頻度に出現するCART等の治療は治療対象外です。

腫瘍内科として、以下のような患者さんについて受け付けます

  • 1.クリニックで病院の治療代行
    現在病院でがん治療を受けているが、待ち時間や通院が仕事や生活に支障になっているので、クリニックで生活に合わせた時間に治療を受けたい
  • 2.自宅で病院の治療代行
    仕事に支障が出ないように、病院の治療を自宅で計画的に受けたい。もしくは、治療は病院で行うが、輸血のみ自宅で行いたい
  • 3.自分に最適ながん治療を自分で選択、在宅療養
    がん治療を続けてきたが、数回目の治療となり病院での治療から自宅での療養に変えたい(可能であればがん治療は続けたい)
  • 4.抗がん剤を使わない療養
    がん治療を続けてきたが、自宅での抗がん剤を使わない療養に変えたい

当院受診から治療までのながれ

  • 当院の腫瘍内科外来受診もしくはセカンドオピニオン外来 (いずれも13:30-14:00、18:30-20:30の予約のみ)を受診。

  • 現在治療を受けている病院の主治医の先生との情報交換(紹介状や直接の連絡など)。

  • 療養目標の設定(どのような生活を送りたいかなど)と療養計画の設定。

  • 当院の治療室で初めての治療。その間、在宅治療を希望の方に対しては、訪問看護施設と当院の間での調整を行い、2回目以降の治療を在宅で開始。

ご予約・お問い合わせはこちら:03-5493-5252

クリニック概要

▪クリニック名
ふじみクリニック|腫瘍内科
▪診療科目
腫瘍内科
▪住所
〒143-0015 東京都大田区大森西3-1-38 マチノマ大森内3F
▪アクセス
京浜急行「大森町駅」徒歩10分
▪電話番号
03-5493-5252
治療対象とする地域:
大田区、品川区、港区、渋谷区、目黒区
▪腫瘍内科外来・セカンドオピニオン外来(予約のみ)
初回の相談外来で、仕事など平日の来院が難しい場合は、日曜日も対応します。ご相談ください
  日祝
13:30~14:00
18:30~20:30

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